研究内容:アリの社会


■アミメアリにおける「個」と「社会」のジレンマ

 アリといえば働き者のイメージが強いですが、実は巣の中をよく見てみると、“疲れる仕事を誰がするか”についてのせめぎあいが広く見られることが分かってきました。

 アミメアリというアリの社会では、餌採りや防衛といった自己犠牲的な行動を働きアリが共同で行なっています。しかし一部の社会の中に、自分ではそれらの犠牲を払わず、得られる利益にただ乗りする「働かないアリ」がいます。「働かない」という性質は遺伝的に決まっていて親から子に受け継がれるので、「働けないアリ」と呼んだ方が良いかもしれません。

 実験室内での飼育の結果、「働けないアリ」の系統は同じ巣の働きアリよりも多くの卵を産むことがわかりました。そのため、世代を経るごとに巣の中で「働けないアリ」はその割合を増していくことになります。しかし同時に、「働けないアリ」のみ巣は次世代の個体を全く残せなくなることも分かりました。

 「個」としては働かない方が遺伝子を残すのに有利だけれども,誰かが働いていてくれないと「社会」が成り立たない。アミメアリの社会に見られるこのジレンマは、私たちヒトの社会の成り立ちを考える上でも大きな示唆を与えてくれます。

アミメアリの栄養交換。一見仲むつまじい光景だが、実は栄養を受け取っている左側の個体は「働けないアリ」の系統に属している。 室内飼育開始16日後の巣内の様子。「働けないアリ」だけの巣(右)は働きアリだけの巣(左)よりも初め多くの卵を産んだが、子育てや巣の掃除を行わないために多くの卵が死んでしまった。



■シロアリハンター:オオハリアリの生態と分布



工事中

■卵保護を介したクチナガオオアブラムシとケアリの共生

ヒノキクチナガオオアブラムシ ヒゲナガケアリの巣内で保護されるヒノキクチナガオオアブラムシの卵(右下)


工事中




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